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"後継ぎと言われ続け、それがとてもイヤで家出した事も…"

はらぺこファームさんは、ラズベリーを主に栽培されていますが、なぜラズベリーだったのですか?
家が稲作農家だったので小さい頃から後継ぎと言われ続け、それがとてもイヤで家出した事もありました(笑)でも北海道の酪農学園大学にいた時、自生していたラズベリーと出会いました。
卒業してただ農業をするのではなく、どこかで私らしい農業をしたいなと悩んでいた時、ふとあのラズベリーの事を思い出しました。これだったら農業に生かせるのではないかと果樹のラズベリーについて色々調べてみました。意外と資料が少なく珍しさもあって、当時栽培している人は少なかったです。
その後長野の八ヶ岳中央農業実践大学校に進学し、実習をしながらラズベリー農家に通いノウハウを学びました。今でも分からないことがあるとそこの先生に聞きに行き、教えてもらっています。
ラズベリーは栽培しやすい作物なのですか?
庄内町に帰郷して、ラズベリーの苗をまず40本植えてみました。
元々ラズベリーは寒さに強く、根からまた新しい新芽がでるのでどんどん増えました。なので最初は栽培しやすかったのですが、今年で7年目に入り、だんだん土が痩せて硬くなり根が細くなってしまいました。
長野の先生に相談したところ、「肥料をいっぱい与えて、土をふかふかにして」とご指導受けました。
肥料と混ぜて試行錯誤しながら土づくりをして、改めて土壌の大切さを実感しました。
無農薬無化学肥料で栽培しているので、草刈は人力で行い、剪定作業はやはり果樹なのでいろいろ手間がかかり大変ですね。
大切に育てたラズベリーの収穫時期はいつですか?
6月下旬から7月中旬頃までの1カ月が勝負です。多い日は1日に30キロ収穫します。観光農園として期間限定でオープンして、毎年みなさんからご好評を頂いております。
収穫したラズベリーは冷凍して保存し、ジャムに加工しています。ジャムの加工技術は独学で学びました。1人で工房に籠もり4時間かけて煮込むので、結構孤独な作業です。
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ジャムのラベルもご自身でデザインしたそうですが、とってもキュートでカワイイですね。生産者の思いも一緒に伝わってくる感じです。
ジャムはラズベリーだけでなく桃やラ フランスなど様々あるので、消しゴムを彫ってスタンプで色をつけたり、紙を切り貼りして作ったりしました。
でもそれらを作り貼る手間を考えると、商品にちゃんとしたラベルを作りたいという思いが強くなりました。
インクジェットのプリンターだと、冷蔵庫にいれると印刷が消えてしまうのも悩みの種でしたね。
地元だけでなく全国のいろいろな方々に食べて頂きたいので、今回ラベルを発注しようと思いました。
ラベルのデザインをイラストレーターあべななえさんにお願いしたいと思ったきっかけは何でしたか?
以前、あべななえさんの原画展へ行って見て、私好みの絵だなぁと思いました。その時はななえさんからサインをもらっただけでしたが、それから自分の作ったジャムにデザインを描いて頂けたらいいなぁと勝手に思っていました。
今回こうして原稿の依頼が実現できてとてもうれしいです。ジャムは食べるまで飾って見る楽しみもあると思うので、ラベルにもこだわりたかったです。
家族みんなで農業を営んでいる高橋さん家は10人家族。作物を栽培するだけでなく、それらを加工し、販売するまで分野を広げています。今後はどんな展開にしていきたいですか?
ラズベリーはお菓子やジャムだけでなく、いろいろ活用できます。
今回お酒の試作にも提供しました。今までは稲作のサブで趣味の範囲の感じでしたが、今後はラズベリーが柱になるように、もっと畑の規模を広げたいなぁと思っています。 それには、私だけでなくこれから人材を育成していくことも必要かなと感じています。
課題もありますが、人との出会いを大切にしながら、がんばっていきたいと思います。
お問い合せ
山形県東田川郡庄内町連枝149
TEL090-1491-4409
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